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ワタシは飼い実装となるために厳しい躾を施された選ばれた実装デス。
デスが時期が悪かったらしくワタシは売れなかったデス。
そのまま成体となり処分されるのを待っていた時に奇跡は起きたデス。
「可愛いですね、これください」
なんと成体となったワタシを買ってくれるニンゲンさんがいたデス!
やっぱり本当の愛護派はどんな姿になってもワタシをちゃんと評価してくれるデス。
「これからよろしくね」
にこやかに笑うニンゲンさん、いや今からご主人様デス。
これからいっぱいお手伝いするデス、いっぱい可愛がってもらうデス。
ワタシは幸せな未来を今掴んだんデス!
「さてと、今から君を更に美しくて可愛い姿にしてあげるね」
家に着いたらご主人様がこんなことを言ったデス。
素晴らしいデス!ご主人様はもしかして美容師さんデスか!?
ただでさえ美しいワタシを更に美しくしてくれるなんて!
もう天にも昇る気持ちデスゥ♪思わずパンコンしちゃいそうデスゥ♪
「では行くよ」
シュバァ!!!
「はい、終わり♪」
デ?もう終わったデス?
一瞬ご主人様の手が消えたと思ったらワタシの周りで風が巻き起こったデス。
何が起きたんデス?
…デ?
ご主人様の手に何かがあるデス。
長くてサラサラした髪のようなもの。
そして緑色の服のようなもの…の残骸が。
デデ?そういえば何だか体がスースーするデス。
まるで裸のような…
デェェェェェェェェーーーーーーーー!?
は…裸デスゥーーー!?ワタシが裸になってるデスゥーーーー!?
頭も何だか軽くなったような…
まさか…まさか…
ワタシはゆっくりと自分の頭を満遍なく撫でてみたデス。
!!!無い!髪が無いデスゥ!?
まさかご主人様の手にあるのはワタシの…
ピシィ
ワタシの中の大切なものに亀裂が走ったような感覚がしたデス。
認めたくないデス、でもこれは明らかに…
ピシピシピシィ
胸が痛むデス、とっても痛むデス。
「ああ!やっぱり禿裸は最高だよ!」
ご主人様が何かを叫びながらワタシの姿を写真に収めてるデス。
禿裸が最高?そういえば聞いた事があるデス。
禿裸だけを愛でる愛護派が居ると…
この人の事だったデスか…
「ちくしょう!何でこんなに可愛いんだ!禿裸の愛らしさは犯罪的だぜ!」
確かにご主人様は愛護派みたいデス、これからワタシを可愛がってくれるかもデス。
…でも…
ビシビシビシィ!!
ワタシにとって髪と服は命の次に大切な財産なんデス…
ビキビキビキィ!!!
だからこんな屈辱には耐えられないんデスよ…
ピキッ
だから…さよなら…デ…ス…
パキン
「ん?どうしたの?おーい」
男が禿裸の実装を突付くが反応せずそのままコテンと後ろに倒れてしまった。
「あれ?もしかして死んじゃった?」
死んだ事が分かると男は一言呟いた。
「もう♪いくら自分が可愛くなった衝撃が大きかったからって死んじゃうなんて、お茶目さん♪」
男は死んだ禿裸をしばらく撫でていたがやがて庭に墓を作りそこに埋めた。
そして最後に男は叫ぶ。
「だがそれでこそ可愛い実装石!」
終わり
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